ディーゼルエンジン内部に堆積したスラッジはどうする?
最近エンジンの調子はいかがですか?
「なんとなくパワーが落ちた気がする…」「燃費がわるくなった気がする…」
このような症状は出ていませんか?
この症状、エンジン内部にたまったスラッジが原因かもしれません。
スラッジはオイル中の成分やカーボン、燃焼室からクランクケースへ吹き抜けた燃料やすす、燃え残り燃料などが固形化し内部に堆積したものです。
このスラッジの堆積量が増えると、オイル通路のつまりや、軸受け部の潤滑不良、放熱性の悪化などを招いて、エンジンノイズの増大やパワーダウン、燃費悪化などの悪影響が出てきます。
定期的にオイル交換がされていれば悪影響を及ぼすほどのスラッジは堆積されませんが、オイル交換時期が大幅に過ぎてしまったエンジン、また発電機や空調設備等の自動車に比べて稼働時間が長いエンジンは、多量のスラッジが堆積されている可能性が高いです。
日本エンジンでは年間1,000台近いエンジンをオーバーホールしていますが、定期的にオイル交換がされているエンジンと、されていないエンジンの差は一目瞭然です。
ここで改めて、エンジンオイルの重要さと役割についてお話ししたいと思います。
エンジンオイルには多く分けて4つの役割があります。
1.潤滑
エンジン内部には金属同士が接触する摺動部分が多数あり、それらの隙間にオイルを満たすことで動作時の摩擦抵抗を減らし、エンジンの動きがスムーズにします。
2.冷却
エンジン内部は燃焼や摩擦によって高温になっています。オーバーヒートを防ぐために冷却水が使われていますが、冷却水がカバーできない部分は、エンジンオイルによって熱を吸収しています。
3.気密
エンジンの燃焼室内は、ピストンを上下運動させるために周囲にわずかな隙間が空いています。このわずかな隙間をオイルによって密閉された状態にしています。気密が不十分だと燃焼行程によって得たエネルギーが隙間から逃げ、パワーダウンやブローバイガス過多といった症状が発生します。
4.洗浄
エンジンの燃焼過程で発生したカーボン、すす、ブローバイガス等の汚れを包み込み分解し、スラッジとして堆積させないようにしています。ちなみにディーゼルエンジンのオイルが真っ黒になる理由は、すすの発生がガソリンエンジンより多いためです。
またディーゼルエンジン用のエンジンオイルには、上記4つの役割に加えて「中和」という役割があります。ディーゼルエンジンの燃焼行程では、酸性物質が多く発生し腐食の原因となるので、酸を中和させるためにアルカリ分が多く入っています。
さて、今後のメンテナンスにおけるオイル交換の重要性は理解していただけたかと思いますが、すでに多量にスラッジが堆積してしまったエンジンのオイルを交換しても、スラッジは排出されません。エンジン内部の洗浄と言えば、エンジン内にエンジンオイルの代わりにフラッシングオイルという洗浄効果のあるオイルを入れ、エンジンを回しながら内部を洗浄するエンジンフラッシングが一般的ですが、重度のスラッジ堆積の場合はフラッシング時に大きなスラッジの塊が剥がれ落ち、オイルラインに詰まるというリスクもあります。
そこで!日本エンジンならどうするか?
ズバリ!解決方法は、エンジンを分解して洗浄する事です。
日本エンジンではトラック、トレーラーはもちろんの事、建機、特殊車両、発電機、空調設備、冷凍機にも対応できるエンジン分解・洗浄設備を保有しています。
特に洗浄機に関しましては、大型直6エンジンやV型エンジンを丸ごと洗浄可能な規模の洗浄機から(もちろん丸ごと洗浄はしませんが!)、細かい部品専用の小型洗浄機まで全8台を取り揃えております。
この設備と豊富な経験でエンジンの奥底にこびりついたスラッジでも、分解後の徹底洗浄で完全に除去する事が可能です。
またお客様のご要望やエンジンの状態に合わせ、フルオーバーホール、セミオーバーホール、新品部品交換、リビルト部品交換、切削、肉盛り等の機械加工といった様々な提案をさせていただいております。
エンジンスラッジでお困りのお客様、またその他エンジンに関することでお困りのお客様、日本エンジンでそのお困りごと、解決いたします。
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